サーバゲートウェイ向けアンチウィルスパッケージ RisuMail AntiVirus を本日より発売

2005年06月03日 (金曜日)

リスメールチームは、サーバゲートウェイ向けアンチウィルスパッケージ「RisuMail AntiVirus」を本日から発売します。

RisuMail AntiVirusは、現在提供しているウェブメールソフトウェア「RisuMail Server」に設定しているアンチウィルス機能を、単独で利用できるようまとめたものです。本製品には、「ClamAV」、「AMaViS New」、および関連して必要なPerlモジュール各種を最新のものにアップデートしたRPM群が含まれます。

RisuMail AntiVirusはメールサーバにインストールして使用するソフトウェアで、本製品を利用すれば、送受信されるメールがウィルスに感染していないか検知できるようになります。

リスメールチームではこれまで、ウェブメールソフトウェアの「RisuMail」、メールのアンチスパム機能やRisuMailの動作を高速化するアクセラレータ機能を持ったRisuMail Serverを提供してきました。いずれの製品も、オープンソースソフトウェアに基づいています。

背景:

今回発表した製品RisuMail AntiVirusは、オープンソースのアンチウィルスエンジンであるClamAVやAMaViS Newをパッケージ化したものです。リスメールチームでは、以前から本ソフトウェアの使用と評価を行っていましたが、商用製品に比べても遜色のない、非常に高いウィルス検知率に驚いたのがきっかけとなりRisuMail Serverへもオプション機能として設定していました。

現在では、安定した動作や品質の高いメンテナンスなどから、リスメールチームが保守を行っているユーザ環境を保護する上で欠かせないソフトウェアとなっています。RisuMail AntiVirusは、手頃な価格で安定したアンチウィルス機能を提供できるため、RisuMail Serverをお使いの方だけでなく、少しでも多くのユーザの皆様にお使い頂きたいとの思いから、このたび単独の製品とて販売を開始致しました。

実績:

RisuMail AntiVirusの中核となるのは、実際にウィルスの検知を行うアンチウィルスエンジンで、Clam AntiVirus (ClamAV)というオープンソースソフトウェアを採用しています。数年前まで、アンチウィルスエンジンがオープンソースソフトウェアの開発モデルで提供できるとは、一般に考えられていませんでした。しかしClamAVが登場し、安定してメンテナンスが行われるようになったことで、その認識は改められつつあります。

ClamAVでは、新しいウィルスを発見した一般ユーザの報告を基に、ウィルスデータベースを更新しています。ユーザはウィルスを、ウェブインタフェース経由でClamAVの開発チームに報告でき、それを受けて一日に数回ほどアンチウィルスの署名(又はパターンファイル)のデータベースが更新されます。また、そうして更新された同ソフトウェアは、ユーザサイトにインストールされたメールサーバで自動的に更新されます。

ClamAVは、世界中で多くの企業や教育機関などで使用されています。詳細については http://www.clamav.net/whos.html#pagestart をご参照下さい。

技術的な概要:

ClamAVはGPLライセンスを採用するオープンソースソフトウェアで、Tomasz Kojm, Luca Gibelli, Diego d'Ambra, Christoph Cordesをはじめとするプロジェクトチーム (http://sourceforge.net/projects/clamav/) によって開発されています。ClamAVの主な機能は、次のようになります。

* コマンドラインスキャナー
* 高速マルチスレッドデーモン
* デジタル署名対応のデータベース更新機能
* ウィルススキャナーのCライブラリ
* アクセス時のスキャン機能 (Linux and FreeBSD)
* 34,000以上のウィルス、ワーム、トロイの木馬
* RAR (2.0), Zip, Gzip, Bzip2, Tar, MS OLE2, MS Cabinet files, MS CHM (Compressed HTML), MS SZDDなどのファイル形式に標準対応
* mbox, Maildir と生(未加工)のメールファイルに標準対応
* UPX, FSG, 又はPetiteで圧縮されたPortable Executable ファイルに標準対応

(http://www.clamav.net/abstract.html#pagestart より一部引用)

amavisd-newはMTA(インターネット内で電子メールを配送するソフトウェア)と内容の検査するソフトウェア、すなわちウィルススキャナや(迷惑メールなどの内容を検査する)SpamAssassinとの高性能インタフェースです。保守性のためにPerlで書かれ、しかも、高速性を保ちます。内部プログラムを使用し、(E)SMTP又はLMTPを経由でMTAと対話します。Postfixとの組み合わせにより最も高いパフォーマンスを実現することができますが、Sendmailとの使用やExim v4との組み合わせも可能です。(http://www.ijs.si/software/amavisd/ より一部引用)

必要な環境:

RisuMail AntiVirusは数多くのOSで使用可能ですが、リスメールチームが推奨又はサポートする環境は下記の通りです。

OS:
Red Hat Enterprise Linux 2.1 (ES, AS, 他)
Red Hat Enterprise Linux 3 (ES, AS, 他)
Red Hat Enterprise Linux 4 (ES, AS, 他)
Fedora Core 1
Fedora Core 2
Fedora Core 3

メールサーバー: 2005年5月現在、リスメールチームでサポートしているメールサーバーはPostfixのみです。

ライセンス体系:

一般に、ゲートウェイのアンチウィルスソフトウェアはユーザ単位のライセンスを採用しているため、使用するユーザ数に比例する価格体系になっています。しかし、RisuMail AntiVirusのライセンスは、RisuMail、RisuMail Serverと同様にサーバライセンス(サーバ1台に1ライセンス)となっており、ユーザ数は無制限であるため、一人あたりの計算では極めて手頃なアンチウィルスソリューションとなります。

価格:

a) 単独製品としてご購入の場合(価格はすべて税込み):

RisuMail AntiVirus: 47,250円 + 23,625円 = 1年目70,875円、2年目以降23,625円

b) RisuMail Server ご使用・購入の場合(価格はすべて税込み):

RisuMail AntiVirus: 31,500円 + 15,750円 = 1年目47,250円、2年目以降15,750円

※ RisuMail Server におけるアンチウィルスオプションの価格はこれまでと変わりません。

本リリースに関するご質問、また本製品をご購入検討中の方はご注文・お問い合わせフォームを利用してリスメールチームまでご相談下さい。